13:30〜 14:00 |
蛍光体材料開発の新展開
山元 明(東京工科大学) |
多様な電子ディスプレイや白色発光ダイオードの製品化により、蛍光体の開発機運が盛り上がっている。
蛍光体の性能向上には、発光中心や添加イオンの局所構造、原子価変化を知ることが必要であり、放射光利用分析は、
この課題に直接的で明確な根拠を与えうる強力な技術である。例を挙げて局所構造明確化のニーズを紹介する。
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14:00〜 14:30 |
放射光粉末X線回折による次世代蛍光体材料の結晶構造解析
山田 浩志(JST) |
近年、リートベルト解析とマキシマム・エントロピー法(MEM)を組み合わせた粉末X線構造解析技術が広く普及し、
様々な結晶物質の電子密度分布の可視化に成功している.本講演では、Euイオンを発光中心とする蛍光体材料について、
これらの方法を用いた解析例をSPring-8 BL02B2 での実際の実験の様子をまじえながらお話する.
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14:30〜 14:50 |
(休 憩) |
14:50〜 15:20 |
高輝度放射光によるXAFS測定法
宇留賀 朋哉(JASRI) |
X線吸収微細構造(X-ray Absorption Fine Structure, XAFS)解析は、
物質に含まれる元素の存在状態(局所構造や電子状態)を分析する手法として広く使われている。
XAFS法は元素選択的な手法であり、結晶・非結晶性物質の両方に適用できる点に特徴がある。
そのため、蛍光体における発光中心の有力な状態分析手法の一つとなっている。
XAFS測定法には透過法、蛍光法など様々な方法があり、それらは測定元素の濃度や試料の形状(粉末・薄膜等)によって使い分けられている。
本講演では、XAFSの多様な実験法を紹介する。 |
15:20〜 15:50 |
XAFSによるPDP用青色蛍光体BAMの熱劣化の検討
本間 徹生(JASRI) |
PDP用の青色蛍光体として広く用いられているBaMgAl10O17:Eu(BAM)は、
PDPパネル製造工程中の加熱処理により輝度が低下することが知られている。
この加熱処理による輝度低下の原因を明らかにするために行った、
EuのL3吸収端でのXAFS測定の結果について紹介する。 |
15:50〜 16:10 |
(休 憩) |
16:10〜 16:40 |
XAFSを用いたGaInN薄膜中の局所構造解析
宮嶋 孝夫(ソニー) |
GaInN薄膜は、GaN系青色半導体レーザの発光層として用いられているが、
ボンド長が大きく異なるGa-NとIn-Nから構成される混晶半導体であるために、
相分離が起きやすく、その物性制御は容易ではない。
ここでは、SPring-8によるXAFS測定により、In原子近傍の局所構造を試み、
その物性を考察した。 |
16:40〜 17:10 |
固体中に含まれる微量元素の局所構造解析における理論的取り組み
山本 知之(京都大学) |
X線吸収端微細構造(NEXAFS)測定による実験的アプローチと、第一原理計算を
用いた理論的アプローチとを組み合わせた、機能性セラミクス材料中の超微量
ドーパントの局所環境の定量的な解析法について講演する。 |
17:10〜 17:25 |
SPring-8利用制度の紹介
古宮 聰(JASRI) |