産業応用・利用支援グループ タイトル
SPring-8講習会
<物質科学および生命科学に おけるX線異常分散法の利用>
―絶対構造の決定からMAD法まで―

主催 (財)高輝度光科学研究センター(JASRI)
日時 2003年1月31日(金) 13:30〜17:00
会場 東京国際フォーラム G402 (地図) (アクセス)
〒100-0005 東京都千代田区丸の内三丁目5番1号 Tel:03-5221-9000

概要

 放射光産業利用の大きな分野のひとつが、タンパク質構造解析である。SPring-8においても、 共用ビームライン、理研ビームラインでアプリケーションが実行されていて、専用ビームラインに おいても、創薬産業ビームラインが稼動を始めています。
 近年、放射光を利用した波長可変のビームラインにおけるタンパク質の構造解析においては、 MAD法(異常分散を利用した構造解析法)がよく使われ、コンピューター技術の進歩に伴い、 初心者にも使いやすい解析ソフトウェアもあって、MAD法は日常的な解析手法になっています。 その反面、構造解析のブラックボックス化が進み、その理論的背景を十分に理解しないままに 解析に取り組んでいるケースも少なくなく、妥当な結果が得られず、苦慮することも多々見受けられるようです。
 ところで、MAD法の原理は低分子の構造解析(特に、絶対構造の決定)において、以前から知られている X線異常分散を利用したものです。ここで、もう一度、原点に戻り異常分散法の理解を深めることは、 “妥当な結果が得られず、苦慮すること”を最大限に回避するためにも必須であると考えられます。
 そこで、今回、X線異常分散法の利用にかかわるSPring-8産業利用ユーザーのポテンシャルアップという観点から、 X線異常分散法の理論的基礎についての講習会を開催することになりました。多くの関係者の方々のご参加を期待いたします。


プログラム
13:30〜
14:20
単結晶構造解析における異常分散の利用−その原理と応用について
大橋 裕二 (東京工業大学大学院 理工学研究科 教授)
単結晶の構造解析を行うときに、結晶内に入射X線の波長と特殊な関係にある 原子が含まれていると、その原子が異常分散効果を示して、回折X線の強度 に変化が見られる。この変化を解析すると、結晶やその中に含まれる分子の絶 対構造を知ることができる。一方、異常分散効果を示す前後の波長で強度を比べると、 回折したX線の位相を知ることができ、蛋白質のような複雑な構造を解 析することができる。この原理と利用法について述べる。
14:20〜
15:10
タンパク質構造解析における異常分散の利用−MAD法の基礎
佐藤 能雅 (東京大学大学院 薬学系研究科 教授)
タンパク質のX線結晶構造解析における異常分散効果を利用する多波長異常分散法 MAD法の原理とその利点や留意点など、その理論的背景を、MAD法の実用化までの道筋も含めて、 要点をまとめた講習会テキストに従って簡潔に説明する。
15:10〜
15:25
(コーヒーブレイク)
15:25〜
16:15
放射光とMAD法−SPring-8の現状
山本 雅貴 (理化学研究所 播磨研究所)
構造ゲノム研究の背景として、放射光利用によるMAD法を前提としたルーチン解析 を忘れることは出来ない。単一結晶からの回折強度データにより位相問題を解決出来るMAD法は、 現在タンパク質の新規構造解析において主要な方法として利用されてい る。本講演では、SPring-8ビームラインのMAD法に対する取り組みと現状を紹介する。
16:15〜
16:25
SPring-8の課題申請について
飯野 潔 (高輝度光科学研究センター 産業利用グループ)
16:25〜
17:00
総合討論
定員 60名(聴講無料, 定員になり次第締め切ります)
申込方法 こちらのページ(http://support.spring8.or.jp/training/prot030131_form.htmlにて申し込みください。
申込締切 1月20日(月)
(締め切り後の申込みは下記に連絡下さい)
問合せ先 (財)高輝度光科学研究センター
所長室 産業利用グル-プ(竹内)
TEL:0791-58-0947, FAX:0791-58-0948
e-mail:takeuchi@spring8.or.jp

SPring-8 財団法人 高輝度光科学研究センター 産業応用・利用支援グループ

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